フェアトレードとダイレクトトレード

コーヒー豆は発展途上国で作られ、いくつもの複雑な中間業者を経て消費者にコーヒーとして飲まれています。コーヒーショップでコーヒーを500円出して飲んだとしても、コーヒー豆を作っている農家に実際に入る収入は10円にも満たないとも言われています。
立場上強い方が弱い立場である生産者から材料を安く買おうとすれば、生産者が過酷な労働を強いられたり、生産力を増やすために幼い子供を学校に行かせずに働かせたり、生産性を上げるためにきつい農薬を使用したり、など様々な問題が起こると懸念されています。
そのため、生産者がより良い暮らしをしながら、きちんとした品質のものを作ることができるよう、正当な値段で生産物を買い取ろうとする動きが出てきました。それが、フェアトレードと呼ばれています。コーヒーにおいては、個々の小規模農家がまとまって行動組合を作ることで、生産能力や交渉力を高めるといった取り組みが行われました。さらに市場価格が下落しても保証されるフェアトレード最低価格なども設けられ、有機認証なら上乗せ保証されるなど、良質な作物づくりが目指されています。
これに対し、輸入業者など中間業者を挟まず、直接生産農家からコーヒー豆を買い付けることをダイレクトトレードと言います。生産者は組合をつくる必要がないため、良い品質の商品を提供できればフェアトレードよりも高い利益を得られる可能性があります。買い取られる価格は、利益追求よりも生産に関わる人件費や燃料費などのコストを生産者が相殺でき、品質の高いコーヒーを作り続けることができることを考えられた価格であることが多いようです。買い取る側のメリットとしては、誰がどうやって作ったコーヒーかが明確に分かること、中間業者に支払うコストはカットすることなどが挙げられます。